70年代思い出の名曲

ロック・ポップス・歌謡曲、そしてフォークソング・・・70年代こそ音楽の黄金時代。
ジャンルを問わず懐かしい名曲や名盤とあの頃の思い出を語ります。
「魔法の黄色い靴」 チューリップ 1972年
昨年末の「クリスマスの約束2011」では小田和正とほぼレギュラーになったスターダストレビューの根本要とスキマスイッチ、それからいきものがかりの水野良樹がカバーしてやっぱりいい曲だなと。 さらに先日のSONGSプレミアムには財津和夫が登場して、やっぱりいいなと思ったので今回はチューリップのデビュー曲「魔法の黄色い靴」です。

僕が中学の時に、一緒にラジオでこの曲を聞いた当時大学生の叔父は「何を歌っとるのかさっぱり分からん。」とか言ってましたが、歌謡曲や正統派フォークソングに慣れた耳にはそう聞こえたのかもしれません。 僕もチューリップが好きになったのは高校の時の「心の旅」からだったので、この曲がいいなと思うようになったのは初めて聞いてからだいぶ時間が経ってからでした。

ビートルズの「サージェント・ペッパーズ」や「ホワイトアルバム」あたりが頭に浮かぶメロディーや曲の構成はあまりにも斬新すぎて、いきなり広く受け入れられる事はなかったんでしょうけど、一度受け入れるとしみじみいい曲だなあと思えます。 アコースティックな出だしからコーラスの入るサビの部分へと続く展開に、ついていけない大人も多かったんでしょうね。

その後チューリップは財津さんを中心に多くの名曲を残していくことになるわけですが、彼らの記念すべきデビュー曲はなるほど、大きな可能性を秘めていたように後からですけど感じます。 この曲から彼らの将来を予想できていた人たちは、よほど鋭い感性の持ち主だったんでしょう。

ところで「クリスマスの約束」では小田・根本・大橋の3人でBUZZの「愛と風のように」も歌ったんですが、放送後この曲について以前書いた記事へのアクセスが一気に増えてきて、まったく小田和正とテレビの威力恐るべし。 アクセスしていただいた皆さんの期待に応えられたかどうかは別として、過去の名曲に興味を持っていただくのは嬉しいことですね。


チューリップ
魔法の黄色い靴
タイトル曲の他、地元博多の人間にはジンと来るであろう「千鳥橋渋滞」や、デビューアルバムで早くも過去を振り返り未来を見つめた「私の小さな人生」など、いい曲入ってます。

「魔法の黄色い靴」の歌詞へ
YouTube back (ここから始まるチューリップの物語。)
「70年代思い出の名曲」でおすすめしたアルバム Vol.6
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「涙をこえて」 ステージ101 1971年
以前太田裕美の「木綿のハンカチーフ」を書いた際にも少し触れたのですが、彼女はNHKの音楽番組「ステージ101」に出演していた時期がありました。 僕が中学から高校の時にかけて放送されたこの番組はよく見ていたにもかかわらず、彼女がソロデビューした時はまったく気が付きませんでした。

メンバー(ヤング101)はたくさんいたし、当時彼女は無名だったので分からなかったのはまあいいとして、あれは面白い番組でした。 オーディションで集められた若者たちが歌って踊ってミニコントみたいな事もやるという音楽バラエティーで、調べ直してみたら番組に関わった人たちは作曲家の中村八大を始め、司会者やゲスト出演者たちも大物揃いです。

よく覚えているのは変わった名前の若子内悦郎(わかこないえつろう)さんで、共に長身のヒロさんとのデュオ、「ワカとヒロ」はちょっとカッコ良かったです。 若子内さんはボーカリストとして吉田拓郎のバックで歌ったりと今もプロとして活動してらっしゃるし、驚いたのはハンサムな相方のヒロさんです。

彼はその後芹澤廣明としてチェッカーズの「涙のリクエスト」や岩崎良美の「タッチ」、中森明菜の「少女A」などを作曲する事になるんです。 あの番組の卒業生が音楽界で活躍しているのはなんだか嬉しくなりますね。

そしてこの番組を象徴する曲が素直に感動する「涙をこえて」です。 元々はシング・アウトというグループが69年に歌った曲だそうですが、ステージ101の代表曲として71年のファースト・アルバムのA面トップを飾っています。 あくまでもソロではなくコーラスありきの曲で、イントロから徐々に盛り上がる高揚感のあるメロディーと前向きな歌詞が、またいいんです。

スクールメイツみたいな格好をした女の子と長髪の真面目そうな男たちがニコニコしながら歌って踊るのを如何にもNHKと笑うのか、いや、リアルタイムでこの番組を見ていた人たちはけっしてそうは思わないでしょう。 ヤング101の瞳に映っていたのは明るい未来で、視聴者にもそれが伝わっていたんじゃないでしょうか。

今年はひどい災害があったし相変わらず世の中が良い方向に向かっているとは思えないけど、こんな時こそ夢や希望を感じさせてくれる音楽っていいなと思います。 

 

ステージ101
ステージ101 ファースト
大胆かつ新鮮な構図。 本番が始まる前のワンカットなんでしょうか。 こういう時代や時間を閉じ込めたような写真っていいですね。 懐かしい音楽バラエティー番組から生まれたアルバムです。

「涙をこえて」の歌詞へ
YouTube back (ステージ101最終回。涙で顔を上げられないメンバーも。)
「70年代思い出の名曲」でおすすめしたアルバム Vol.6
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「魔法 (She Sold Me Magic)」 ルー・クリスティー 1970年
いきなりインパクトのあるファルセットボイスでヒットしたルー・クリスティーの「魔法」はそのうち記事にしようと思っていたんですが、YouTubeを覗いてたら以前は見当たらなかった貴重な映像がいくつかアップされていたのでようやく書いてみようかという気になった訳です。

とは言ってもこの人に関してはこの曲しか知らないのであまり内容のある事は書けないけど、主に60年代に活躍してたようですね。 初めて聴いてみた彼の66年にヒットした「恋のひらめき (Lightning Strikes)」は如何にも古き良き時代のポップスという感じで、いい曲だけど「魔法」ほどの威力は感じません。

面白いのは曲の長さがやはり3分以内に仕上がっている事で、それどころか2分で終わらせようかという勢いです。 当時のヒット曲はだいたい3分前後というのが不文律で、キューピーだって3分クッキングだしカップラーメンだって3分だしウルトラマンも3分だし、聞くにしろ見るにしろ待つにしろ、ちょうどいいのが3分くらいなんじゃないでしょうか。

僕にとって幸せだったのは70年代前半が洋楽ポップスの黄金時代だったことで、シングルが最も力を持っていた時期でもあると思います。 ただ中学生の小遣いではドーナツ盤でさえ何枚も買うのは困難だったので耳にするのはもっぱらラジオからでしたが、「魔法」はその中でも懐かしい曲のひとつです。

ところで中学の時にはSF小説にも熱中してまして、来春公開のディズニー映画「ジョン・カーター」は当時読んだバロウズの「火星のプリンセス」が原作です。 これもYouTubeで予告編を見てみましたが、なんだかイメージと違うなあ。 原作を読んだ約40年前にもし映画化されていたとしたら主役は間違いなくチャールトン・ヘストン。

ヒロインのデジャー・ソリスは、武部本一郎画伯のイラストの印象が強すぎてちょっと誰が良いのか頭に浮かびません。 CGが凄いのにはもう驚かないので、原作に対する敬意が感じられるか、そっちのほうが気になります。 多感な時期に出会った音楽や小説は、大人になっても気になるものですね。
 

僕たちの洋楽ヒット
僕たちの洋楽ヒット Vol.4 1970〜71
「霧の中の二人」「ローズ・ガーデン」「京都の恋」「悲しき鉄道員」「ナオミの夢」「ブラック・マジック・ウーマン」「黒い炎」「ウィザウト・ユー」などなど、涙モノのラインナップ。

YouTube back (こんな映像があったとは。スタジオライブとPVのセット。)
「70年代思い出の名曲」でおすすめしたアルバム Vol.6
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番外編17. 「リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」
ダイナミックに変わりつつある梅田へ、ジョージ・ハリスンの「リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」を観に行って参りました。 オープンからまだ半年ほどの大阪ステーションシティシネマはさすがに綺麗でしたが、まあどこにでもあるシネマ・コンプレックスのひとつと言ってしまえばそれまでか。

ほお〜と思ったのは普段映画館ではではまず見かけることのないご高齢の女性の方がひとりでいらっしゃった事でさすがはビートルズ、その影響力の大きさは計り知れないものがありますね。 そう考えると、限定DVD発売に伴うわずか2週間の公開というのはちょっとセコいんじゃないでしょうか。 

映画の最初に流れたのは「オール・シングス・マスト・パス」、すべては過ぎ去ってゆく・・・っていいですね。 映像はかなり古いフィルムを大画面で引き伸ばしたような形になってしまって見づらいシーンもありましたが、彼らの曲が流れる場面でも音響が最初はモノラル、その後はステレオへと(もっと多チャンネルだとは思いますが)変わっていきます。

「サムシング」が流れてきたときには予想外に胸に込み上げてくるものがありましたがそこはグッとこらえて先に進むと、映画の最後の方に亡くなる直前のジョージをポールと一緒に見舞いに行った時のエピソードを涙ぐみながら語るリンゴが、「感動秘話になっちゃったよ」なんて笑ってごまかすシーンもありました。

年上の天才ふたりの陰に隠れる時期が長かったジョージが一番気を許せるのは、リンゴだったのでしょうね。 休憩10分をはさんで約4時間、途中ちょっと退屈に感じたところもありましたが、多くの友人たちに愛されたジョージの人柄が偲ばれるドキュメンタリーでした。


リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド
GEORGE HARRISON Living In The Material World
巨匠マーチン・スコセッシが、またまた興味深い音楽ドキュメンタリー・フィルムを撮ってくれました。 それにしても美しい写真ですね。

amazon music George Harrison
YouTube back (リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド予告編)

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「さらば涙と言おう」 森田健作 1971年
今年の夏に放送されていた缶コーヒーのCMで流れていたのが、森田健作の「さらば涙と言おう」でした。 いい味を出していた宇宙人ジョーンズはもちろんこの曲のことなど知らないでしょうが、久々に聞いてみるとやっぱりいいですね。

僕が中学生の時にクラスのみんなが見ていたテレビドラマ「おれは男だ!」の主題歌なんですが、小・中学校が同じだった近所のH君が甲高い声で「ヨシカワ君!」と真似して笑わせてくれたのも思い出しました。 "昨日のテレビ見た?"で盛り上がるのも、楽しいものです。

ハワイアン風のイントロから入る歌の中には"さよなら"や"涙"という言葉が出てきますが、悲しいことがあっても何とか自分を励ますような内容で、ただ単純に楽しいだけではない青春時代をシンプルに描いてます。 作詞は阿久悠、爽やかだけどちょっと切ないメロディーは鈴木邦彦という人で、「長い髪の少女」や「天使の誘惑」も作曲してるんですね。

僕とは別の高校へ行ったH君とは実家がすぐ近くなのでよく話す機会がありましたが、卒業後地元で就職した彼と関西の大学へ行った僕との間には少し距離ができてしまいました。 元々しっかりしていた彼には学生の僕が脛かじりの甘ちゃんに見えたようで事実そのとおりだったんですが、帰省した際にたまたま駅前で会って飲みに行った焼き鳥屋では、なんとも言えない雰囲気になってしまいました。

その後は社会人になってやはり帰省した時にたまたま入った駅前の喫茶店で一度会ったきりですが、お互い別の道を歩くことになったけどこれも人生、「さらば涙と言おう」を聞くとH君を思い出します。


森田健作
森田健作
ゴールデン★ベスト

どうですか、この爽やかさと男らしさ。 コカ・コーラが飲みたくなります。 この人も青春の巨匠のひとりなんでしょうね。 「友達よ泣くんじゃない」もいい曲です。

「さらば涙と言おう」の歌詞へ
YouTube back (あらためて見ると、凛々しい男前だったんですね。)
「70年代思い出の名曲」でおすすめしたアルバム Vol.6
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吉田拓郎と坂崎幸之助のオールナイトニッポンGOLD
昨晩オン・エアされた「吉田拓郎と坂崎幸之助のオールナイトニッポンGOLD」のゲストは、小田和正。 拓郎の「南こうせつはキライ」発言や、小田の「図々しさのある一線を越えた女性を、愛情を込めてババアと呼ぶ」発言を始め、節度を保った言いたい放題あり興味深い思い出話ありの楽しい1時間と50分でした。

拓郎は46年生まれの65歳、小田はひとつ下の64歳。 二人とも団塊の世代なんですね。 この世代の人達は仲間も多けりゃライバルも多いという、復興から繁栄へと向かう昭和の熱い時代を生きてきたある意味羨ましい世代でもあります。

57歳の坂崎幸之助は器用で明るくて、年上のミュージシャンからの信頼が厚いというか可愛がられる男で、拓郎や小田と同世代で2年前にこの世を去ってしまった加藤和彦が最後に残したCDでも「和幸」として共演しています。 放送前日は彼の命日だという話も番組の中で出てきました。

他にもアマチュア時代の小田が赤い鳥の山本潤子の歌を聞いて衝撃を受けた話や、売れない頃の拓郎の話など、久々にラジオを堪能させてくれました。 ほとんどお喋りだけの内容でしたが、番組の最後には泉谷しげる(63歳)もちょっとだけ顔を出すというオマケ付きで、ラジオの面白さを再認識した一夜となりました。


オールナイトニッポン
オールナイトニッポン Radio Days Bitter Hits
おなじみのテーマ曲「ビター・スゥィート・サンバ」に始まって、Disc2枚に懐かしい邦楽と洋楽のヒット曲あれこれ。 ラジオが深夜の友達だったあの頃を思い出します。

YouTube back (オールナイトニッポンGOLDに泉谷しげる登場。)
「70年代思い出の名曲」でおすすめしたアルバム Vol.6
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